『英雄伝説 閃の軌跡』レビュー ― 学園ものの熱さと帝国の闇が交差する新章

零の軌跡・碧の軌跡でクロスベル編が完結し、舞台は大国エレボニア帝国へと移ります。『英雄伝説 閃の軌跡』は、士官学院を舞台にした学園ものの雰囲気と、帝国内部に渦巻く政治的な緊張感を組み合わせた、シリーズの中でも特に人気の高い章の幕開けです。

トールズ士官学院「特別科」に集う個性豊かな仲間たち

主人公リィン・シュバルツァーは、名家の養子という複雑な立場を抱えながら、エレボニア帝国のエリート養成機関「トールズ士官学院」に入学します。配属されるのは、貴族と平民が混在する実験的なクラス「特別科(通称VII組)」。身分も性格もバラバラな個性豊かなクラスメイトたちと衝突しながらも絆を深めていく展開は、まさに王道の学園ものらしい熱さがあります。担任教官サラ・ヴァレスタインをはじめとした魅力的なキャラクターたちとの掛け合いも見どころのひとつです。

平和な学園生活の裏で進む、帝国の不穏な動き

物語の前半は、実習として国内各地を巡りながら経験を積んでいく、比較的穏やかな学園生活が描かれます。しかしその裏側では、エレボニア帝国内の貴族派閥同士の対立や、過去のシリーズから続く謎の組織の暗躍が着実に進行しており、平和な日常の裏に張り巡らされた不穏な伏線がじわじわとプレイヤーの不安を煽っていきます。この「表向きは平和、裏では着実に何かが進行している」構成は軌跡シリーズらしい魅力のひとつです。

新要素「幻晶騎士(ARCUS)」による戦闘の進化

閃の軌跡からは、キャラクターがそれぞれ専用の兵器「ARCUS(アークス)」を操作して戦う新システムが導入され、戦闘の演出がより派手になりました。通常のコマンドバトルに加え、巨大兵器同士がぶつかり合う特別な戦闘シーンも用意されており、シリーズにさらなる迫力が加わっています。

クラスメイトとの絆を深める「フィールドスタディ」

各地を実習で巡るたびに、クラスメイトとの個別イベントを通じて絆を深めていけるのも本作の魅力です。誰と親しくなるかによって見られる会話や展開が変わるため、周回プレイのしがいがあるのも人気の理由のひとつになっています。

まとめ

『閃の軌跡』は、学園ものとしての青春の熱さと、軌跡シリーズらしい重厚な世界観が見事に融合した一本です。VII組のメンバーとの絆を育みながら、エレボニア帝国に渦巻く陰謀に立ち向かっていく物語は、シリーズ未経験者でも入りやすい間口の広さも持っています。

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