「軌跡」シリーズ入門ガイド ― どこから始めればいい?シリーズの魅力を徹底紹介

Steamのセールページで「軌跡」シリーズのタイトルがずらりと並んでいるのを見て、思わずページを閉じてしまった経験はないだろうか。2004年の『英雄伝説 空の軌跡』から始まったこのシリーズは、20年以上かけて「ゼムリア大陸」という一つの世界の歴史を描き続けており、しかも各作品の物語がすべて地続きになっている。作品数の多さと参入障壁の高さは、日本ファルコム作品の中でも群を抜いている。この記事では、そんな「軌跡」シリーズにこれから触れてみたい人に向けて、シリーズの構造と最初の一本の選び方を紹介する。

「軌跡」シリーズとは何か

軌跡シリーズは、「ゼムリア大陸」という一つの世界を舞台に、複数の国・複数の主人公による物語が積み重なっていく群像劇形式のRPGです。大きく分けると、リベール王国を舞台にした「空の軌跡」シリーズ、クロスベル自治州を舞台にした「零の軌跡」「碧の軌跡」、エレボニア帝国を舞台にした「閃の軌跡」シリーズ、カルバード共和国を舞台にした「創の軌跡」「黎の軌跡」シリーズといった、複数の「章」に分かれています。それぞれの章は独立した主人公・ストーリーを持ちながらも、時系列や登場人物、事件の裏側で緩やかに繋がっており、後の章をプレイすると前の章の伏線が回収される、という構成になっているのが最大の特徴です。

何がそんなに面白いのか

軌跡シリーズが長年支持されている理由は、なんといってもその作り込まれた世界観とキャラクターの丁寧な描写にあります。街を歩けば信号機ひとつ、看板ひとつにも設定が存在し、モブキャラクターにまで固有の名前と会話が用意されています。政治・経済・技術革新(オーブメントと呼ばれる魔法技術)が絡み合う骨太なストーリーラインは、一つの国の物語で終わらず、シリーズ全体を通じて少しずつ真相が明らかになっていきます。戦闘面では、コマンド式RPGをベースにしながら、キャラクター同士の連携攻撃やクラフト(必殺技)、S・クラフトといったシステムが用意されており、じっくり戦略を練る楽しさもあります。

どこから始めるべきか

これから軌跡シリーズに触れる場合、大きく2つの選択肢があります。

一つは、シリーズの原点である『英雄伝説 空の軌跡』から時系列順にプレイする方法です。すべての伏線を発生順に体験でき、シリーズ全体の理解が最も深まる王道ルートですが、発売時期が古い作品のため、グラフィックや戦闘テンポは近年の作品と比べるとやや古典的です。じっくり腰を据えてシリーズ全体を楽しみたい人におすすめです。

もう一つは、比較的新しく遊びやすい『英雄伝説 閃の軌跡』シリーズから入る方法です。エレボニア帝国士官学院を舞台にした学園ものの雰囲気で始まり、グラフィックや戦闘システムも近年の水準に近いため、現代のRPGに慣れている人でも入りやすいのが特徴です。過去の章の内容が会話の端々に出てくることはありますが、大筋の理解に支障が出るほどではないため、まずはここから触れてシリーズにハマってから過去作に遡る、という遊び方をしている人も少なくありません。

「とにかく手軽に、今風の絵と戦闘で始めたい」なら閃の軌跡から、「じっくり全部の伏線を発生順に味わいたい」なら空の軌跡から、というのが分かりやすい選び方の基準です。

プレイする際の心構え

軌跡シリーズは1本あたりのボリュームが非常に大きく、サブイベントやキャラクター同士の会話(通称「絆イベント」)も豊富に用意されています。メインストーリーだけを追うのももちろん楽しめますが、寄り道の会話やサブクエストの中にこそ、このシリーズならではの作り込みが詰まっています。時間に余裕があるときは、街の人々との会話やサブクエストにも積極的に触れてみることをおすすめします。

まとめ

軌跡シリーズは、一つ一つの作品が独立して楽しめると同時に、シリーズを追うほどに世界の見え方が変わっていく稀有なRPGです。最初の一本を選ぶのは迷うかもしれませんが、「時系列重視なら空の軌跡」「取っつきやすさ重視なら閃の軌跡」という基準さえ押さえておけば、あとは実際に触れてみるのが一番の近道です。この記事が、皆さんのゼムリア大陸への第一歩の後押しになれば幸いです。

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