1996年、洋館の廊下を歩いていたプレイヤーの目の前で、一体のゾンビがゆっくりと振り返る ― このワンシーンが、その後何十年と続くサバイバルホラーというジャンルの原点になった。「バイオハザード」は、限られた弾薬とアイテムをやりくりしながら怪物だらけの館や街を生き延びる、そんな緊張感を世界に広めた立役者的シリーズである。初代発売から現在まで、ナンバリング本編だけでも9作、リメイクやスピンオフを含めれば20作以上が展開されており、映画やアニメといった他メディアにも展開する一大フランチャイズへと成長した。今回はシリーズ全体の魅力と、これから触れる方向けのおすすめの入り口を、じっくり紹介していきます。
シリーズの基本 ― 「バイオハザード」とはどんなゲームか
製薬会社アンブレラ社が生み出したウイルス(T-ウイルスをはじめとする各種病原体)によって人間が凶暴なゾンビや怪物へと変貌し、街や施設が汚染されていく ― これがシリーズを貫く基本設定です。プレイヤーは主人公を操作し、限られた弾薬・回復アイテム・セーブ回数といった制約の中で、探索・謎解き・戦闘を組み合わせながら脱出や真相究明を目指します。
作品によって重視される要素は大きく異なります。初期作品は「いかに資源を節約して切り抜けるか」という緊張感重視の探索型ですが、4以降は「いかに敵をなぎ倒していくか」という爽快感重視のアクション型へと大きく舵を切りました。さらに7以降では一人称視点を採用し、再び原点回帰的な恐怖体験へと立ち返っています。この振れ幅の大きさこそが、20年以上にわたってシリーズが支持され続けている理由のひとつだと言えるでしょう。
まずはここから ― 初心者におすすめの入り口
これから始めるなら、2019年に発売された「バイオハザードRE:2」がおすすめです。1998年のオリジナル版「2」をベースに、最新のグラフィックと肩越し視点の操作感で作り直されており、単体でも物語が完結しているため前提知識がなくても楽しめます。警察署を舞台にした探索の面白さと、追跡者Mr.Xがもたらす緊張感は、シリーズの魅力を凝縮したような体験です。
ホラー色の強さに不安がある方は、アクション寄りに調整された「バイオハザード5」や「6」から入るのも良い選択です。逆に、じっくりと恐怖に浸りたい方には一人称視点の「7」や「ヴィレッジ」が向いています。自分がホラーとアクション、どちらの比重を求めているかを最初に考えておくと、シリーズ選びで迷いにくくなります。
世界観を追うなら ― ナンバリングの流れ
アンブレラ社を巡る一連の物語をじっくり追いたい場合は、「1」から「コードベロニカ」「0」「4」「5」「6」、そして一人称視点の「7」「ヴィレッジ」、再びラクーンシティを舞台にした最新作「レクイエム」まで、発売順または時系列順にたどっていくのがおすすめです。特にラクーンシティ事件を描く「1」「2」「3」「コードベロニカ」は、シリーズの根幹となる出来事なのでまとめて追うと理解が深まります。各作品の個別レビューはこのブログでも順次紹介しているので、あわせて参考にしてください。
探索・謎解き重視なら/アクション重視なら
館や施設を歩き回り、鍵や仕掛けを解いていく探索型を楽しみたい方には「1」「2」「7」「ヴィレッジ」あたりが、銃撃戦や爽快なアクションを楽しみたい方には「4」「5」「6」あたりが向いています。また、じっくり2人一組で進める協力プレイ色の強い「0」や「リベレーションズ2」、追跡者から必死に逃げる緊迫感を味わいたいなら「3」や「RE:3」もおすすめです。自分がどちらのタイプを求めているかを意識して選ぶと、シリーズをより深く楽しめるはずです。
まとめ
「バイオハザード」は作品ごとに個性が大きく異なるシリーズです。ホラー、アクション、探索、協力プレイと、多彩な魅力が詰まっているからこそ、これだけ長く支持され続けているのだと思います。今回紹介した入り口を参考にしつつ、このブログでも今後、個別作品のレビューやテーマ別の特集記事を通してシリーズの魅力をさらに紹介していきます。
キャラクターから追いかけるのもおすすめ
作品単位ではなく、好きなキャラクターを軸に追いかけるのもシリーズの楽しみ方のひとつです。レオン・S・ケネディなら「2」「4」「RE:2」「RE:4」「レクイエム」、クリス・レッドフィールドなら「1」「コードベロニカ」「5」といった具合に、特定のキャラクターが登場する作品だけをピックアップして遊ぶこともできます。長く続くシリーズだからこそ、同じキャラクターの成長や変化を追う楽しみ方も存在します。
映像・アニメ作品もあわせてチェック
ゲーム本編以外にも、CGアニメーション映画やNetflix配信のアニメシリーズなど、さまざまな映像作品が展開されています。ゲームでは描かれなかった裏側のエピソードが描かれることも多く、シリーズの世界観をより深く知るための補助線としてもおすすめです。ゲームを一通り遊び終えたあとに触れると、キャラクターたちの背景がより立体的に見えてくるはずです。
難易度で選ぶという視点
アクションゲームに苦手意識がある方は、各作品に用意されている難易度設定にも注目してみてください。近年の作品では「イージー」や「ストーリー重視」といった、探索や物語を楽しむことに主眼を置いた難易度が用意されていることが多く、アクションが苦手でもシリーズの雰囲気や物語をしっかり味わうことができます。逆に、歯応えのある戦闘を求めるなら「ハード」以上の難易度に挑戦することで、リソース管理のシビアさや緊張感をより深く味わえるでしょう。同じ作品でも難易度によって印象が大きく変わるのも、このシリーズの奥深さのひとつです。
周辺知識としてのアンブレラ社
シリーズを長く楽しむうえで、背景にある製薬会社アンブレラ社の存在を知っておくと物語の理解がぐっと深まります。表向きは世界的な製薬・日用品企業でありながら、裏では生物兵器の開発を進めていたというこの企業の存在が、ほぼすべての作品の根底に流れています。個々のタイトルを単発で楽しむこともできますが、この大きな企業の陰謀という縦糸を意識しながら遊ぶと、一見バラバラに見える作品同士のつながりが見えてきて、シリーズ全体をより一層楽しめるようになります。
このブログでの紹介の進め方
このブログでは今後、ナンバリング本編からリメイク作品、リベレーションズなどのスピンオフまで、できるだけ幅広く個別レビューを紹介していく予定です。あわせて、歴代の敵キャラクターや主人公たちにスポットを当てたテーマ別の特集記事も展開していきます。シリーズを網羅的に楽しみたい方はもちろん、特定の作品やキャラクターについて詳しく知りたいという方にも参考にしていただけるよう、記事を充実させていきます。気になる作品があれば、ぜひ個別のレビュー記事もあわせてチェックしてみてください。
次に読むなら、まずは「バイオハザードRE:2」または「バイオハザード ヴィレッジ」のレビュー記事がおすすめです。どちらも単体で完結した物語なので、気軽にシリーズの世界に飛び込むことができます。
初めてシリーズに触れる方は、まず自分がどんな体験を求めているかを考えてみるとよいでしょう。じっくりと恐怖と向き合いたいならクラシックな作品から、爽快なアクションを楽しみたいなら近年のリメイク作品から始めるのがおすすめです。どの作品から入っても、シリーズの奥深い世界にきっと引き込まれるはずです。
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