2015年発売の『メタルギアソリッド5 ファントムペイン』は、シリーズ初のオープンワールド化を果たした作品であり、今なお「最高傑作」に挙げるファンが多い一本です。多くのゲームメディアで2015年のGame of the Yearを受賞するなど、発売から10年近く経った今でも色褪せない評価を得ています。この記事では、物語の核心部分のネタバレは避けつつ、本作の遊びとしての完成度に焦点を当てて紹介します。シリーズのファンはもちろん、オープンワールドゲームが好きな人にもぜひ知ってほしい一本です。
舞台は1984年、アフガニスタンとアフリカ
物語の舞台は1984年。ソ連軍が展開するアフガニスタンと、内戦下のアフリカという、二つの広大なオープンワールドが用意されています。プレイヤーは私設部隊「ダイアモンド・ドッグス」を率いる立場となり、拠点である洋上基地「マザーベース」を拡張しながら、各地のミッションに挑んでいくことになります。単発の潜入ミッションをこなすタイプのシリーズ従来作とは異なり、広大なフィールドを自由に移動しながら、自分なりの攻略ルートを組み立てていく遊び方が本作最大の特徴です。
圧倒的な攻略の自由度
本作のミッションは、正面から強行突破することも、誰にも見つからずに完全ステルスで攻略することも、あるいは特定のターゲットだけを無力化して離脱することも可能です。時間帯を変えて夜襲を仕掛けたり、天候の変化を利用したり、敵兵を眠らせて回収し仲間にしたりと、攻略手段の幅広さはシリーズ随一と言えます。同じミッションでも、プレイヤーによって全く異なる攻略の物語が生まれる自由度の高さが、発売から10年経った今でも語り継がれている理由のひとつです。序盤は手探りだった攻略も、プレイを重ねるうちに自分なりの「必勝パターン」が確立されていく成長曲線も心地よく、飽きずに長時間遊べる設計になっています。
個性豊かなバディシステム
本作では、任務に同行させる「バディ」を選ぶことができます。索敵に優れた狼のようなDウォーカーならぬ相棒犬、優秀な狙撃手として支援してくれる仲間、機動力に優れる馬など、それぞれ異なる得意分野を持つバディたちが用意されており、攻略スタイルに応じて使い分けることになります。バディとの絆を深めていく過程も丁寧に描かれており、単なるゲームシステム以上の愛着が湧いてくる要素になっています。
マザーベース運営の中毒性
ミッションで無力化・捕虜にした敵兵は、フルトン回収装置を使って自軍の拠点「マザーベース」にスカウトすることができます。集めた人材はそれぞれ得意分野が異なり、研究開発・戦闘・後方支援などの部隊に配属して育成していくことで、新しい武器や装備、能力がどんどん解放されていきます。このマザーベース運営がとにかく中毒性が高く、「あと少しだけ」とプレイ時間を延ばしてしまう人が続出したのも本作らしいエピソードです。
未完成と言われる部分について
本作は開発事情もあって、後半の一部ミッションが繰り返し構成になっていたり、当初予定されていた要素が削られたと言われていたりと、「未完成」という指摘がされることもあります。とはいえ、序盤から中盤にかけてのボリュームと自由度だけでも十分すぎるほど遊び応えがあり、この点を差し引いても歴史に残る名作であることに変わりはない、というのが個人的な感想です。未完成という前評判を知った上で触れても、実際に遊んでみるとそのボリュームと自由度に圧倒されるプレイヤーが多いのも事実です。
音楽と没入感を高める演出
本作では、ヘリコプターでの移動中にカセットテープを再生できる機能があり、当時の洋楽をBGM代わりに流しながら広大なフィールドを移動できます。1980年代という時代設定と実在の楽曲がうまく噛み合っていて、単なる演出以上に世界観への没入感を高めてくれる仕掛けになっています。戦闘中の緊迫した空気と、移動中ののんびりした空気の緩急も、本作の心地よいプレイ体験を支えている要素のひとつです。
装備・武器のカスタマイズ性
マザーベースの研究開発部隊を育成していくと、武器やスーツ、道具を自分好みにカスタマイズできるようになっていきます。殺傷力を抑えた非殺傷型の装備を揃えて誰も殺さずにクリアを目指すプレイも、逆に武装を固めて力押しで突破するプレイも、どちらも成立するバランス設計になっているのが秀逸です。プレイヤーの遊び方に応じて装備の方向性を変えられる自由度が、リプレイ性の高さにもつながっています。段ボール箱や風船を使った変わり種の脱出・移動手段など、シリーズらしい遊び心のある道具が揃っているのも見逃せないポイントです。こうした小ネタを探すだけでも十分に楽しい、遊び心にあふれたゲームです。
個人的な感想
本作の魅力は、何と言っても「自分だけの攻略法を見つける楽しさ」に尽きると思います。同じミッションを何度もリトライしながら、少しずつ効率的なルートや道具の組み合わせを発見していく過程は、他のオープンワールドゲームではなかなか味わえない独特の面白さがあります。マザーベースの拡張と合わせて、じっくり長く遊べる懐の深さも本作の大きな魅力です。一度クリアした後も、より高い難易度や縛りプレイに挑戦したくなる中毒性があり、長期間にわたって遊び続けているプレイヤーも多いと聞きます。
よくある質問
クリアまでの時間はどれくらい?
本筋のみなら30時間前後、マザーベースの拡張やサブミッションまでしっかり遊ぶと80時間を超えることも珍しくありません。腰を据えて長く遊びたい人に向いている作品です。トロフィーコンプリートまで狙うとさらに長い付き合いになります。
他のナンバリングを知らなくても楽しめる?
ゲームシステム単体としては初見でも十分楽しめますが、シリーズ全体の物語の集大成的な位置づけの作品でもあるため、他のナンバリングを先に触れておくと、より深く味わえる部分も多くあります。
オンライン要素はある?
他プレイヤーのマザーベースに侵入して資源を奪い合う対戦要素「FOB」が用意されていましたが、現在はサービス形態が変化している可能性もあるため、購入前に最新の対応状況を確認しておくと安心です。基本的にはオフラインのソロプレイでも十分楽しめる作りになっているので、対人要素が苦手な人でも安心して遊べますし、ソロでじっくり進めるだけでも十分に満足感が得られます。
まとめ
『メタルギアソリッド5 ファントムペイン』は、オープンワールド化によって攻略の自由度を極限まで高めた、シリーズの中でも特に遊びの幅が広い作品です。マザーベースの拡張やバディとの絆といった育成要素も相まって、何十時間でも遊び続けられる懐の深さを持っています。発売から10年近く経った今でも語り継がれる名作として、ぜひ一度手に取ってみてほしい一本です。オープンワールドゲームが好きな人はもちろん、じっくり考えて攻略を組み立てるのが好きな人にも、間違いなく刺さる一本だと思います。時間をかけてでも、ぜひじっくり向き合ってみてほしい作品です。
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