1987年にMSX2用ソフトとして生まれた『メタルギア』は、小島秀夫氏が手がけたことで知られる、ステルスアクションというジャンルそのものを切り開いた金字塔シリーズです。敵に見つからずに潜入するという遊び方が当たり前になった今のゲーム業界の礎を作った作品と言っても過言ではありません。とはいえ、ナンバリングやスピンオフが多く、時系列も複雑なため「どこから始めればいいのかわからない」という声もよく聞きます。この記事では、シリーズの全体像と、これから始める人向けのプレイ順を整理してみます。
メタルギアシリーズとは
『メタルギア』は、核兵器を搭載した二足歩行兵器「メタルギア」を巡る攻防を軸に、主人公スネークが単身で敵地に潜入していく物語です。単なる戦争アクションではなく、戦争の是非、核抑止、遺伝子と自由意志といった重厚なテーマを扱いながら、随所に小島監督らしい独特のユーモアやメタフィクション的な演出が盛り込まれているのも大きな特徴です。シリーズはコナミが版元を務め、1987年の初代『メタルギア』から、最新の『メタルギアソリッド デルタ:スネークイーター』(MGS3のフルリメイク、2025年8月発売)まで、40年近い歴史を持っています。
時系列とナンバリングがややこしい理由
メタルギアシリーズがとっつきにくいと言われる最大の理由が、発売順と物語の時系列が一致していないことです。たとえば『メタルギアソリッド3 スネークイーター』は1964年、『ピースウォーカー』は1974年、『メタルギアソリッド5 ファントムペイン』は1984年という具合に、作中の時代設定はシリーズごとにバラバラです。一方で発売順は『メタルギアソリッド』(1998年)が最初のプレイステーション作品で、そこから前日譚・後日譚が入り乱れる形で追加されていきました。結論から言うと、初めての人は無理に時系列順を追いかける必要はなく、発売順、あるいはこれから紹介するおすすめ順で触れていくのが挫折しにくい方法です。
初めてならこの2本から
個人的なおすすめは、まず『メタルギアソリッド デルタ:スネークイーター』から入ることです。2025年に発売された最新リメイクで、グラフィックや操作性が現代基準にアップデートされているため、昔のゲームに慣れていない人でも遊びやすくなっています。物語としても比較的独立した前日譚にあたるため、シリーズ未経験でも置いてけぼりになりにくい一本です。そこから気に入ったら、オープンワールド化を果たした『メタルギアソリッド5 ファントムペイン』に進むのがおすすめです。ステルスの自由度が大きく広がった、シリーズの中でも遊びの幅が特に広い作品です。この2本はどちらも単体でしっかり完結感のある物語になっているため、「続きが気にならないと全体像がわからない」というストレスが少なく、シリーズ入門としてはかなり親切な構成になっています。
逆に、いきなり初代『メタルギアソリッド』(1998年)から遊ぶのも悪くありませんが、当時のカメラワークや操作感に慣れが必要な部分もあるため、レトロゲームに抵抗がない人向けと言えるかもしれません。まずは最新リメイクで世界観に触れてから、興味が出た部分を遡っていくという順序の方が、挫折しにくいはずです。
まとめてプレイしたい人にはマスターコレクション
複数のナンバリングをまとめて遊びたい場合は、『メタルギアソリッド マスターコレクション』シリーズが便利です。Vol.1には初代『メタルギア』『メタルギア2 ソリッドスネーク』『メタルギアソリッド』『メタルギアソリッド2』『メタルギアソリッド3』が収録されており、Vol.2(2026年8月27日発売)には『メタルギアソリッド4』『ピースウォーカー』、さらにゲームボーイ作品『メタルギア ゴーストバベル』までが収録されています。現行機で高画質・高速ロードで遊べるようになっているため、レトロなハードを探す手間なくシリーズを網羅できるのは大きな魅力です。
ステルスゲームというジャンルへの影響
今でこそ「音を立てずに敵の背後を取る」「段ボール箱に隠れる」といった潜入プレイは珍しくありませんが、それを体系立ててゲームデザインに落とし込んだ先駆けが本シリーズです。後発の多くのステルスゲームやオープンワールド潜入ゲームが、直接的・間接的にメタルギアの影響を受けていると言われています。初めてプレイする人でも、「このアイデアは後の色々なゲームで見たことがある」と感じる瞬間が随所にあるはずです。
個人的に好きなポイント
私自身、このシリーズの魅力は「シリアスなテーマを扱いながら、どこか遊び心を忘れない」バランス感覚にあると思っています。核戦争や国家間の陰謀といった重いテーマを扱いつつ、無線での掛け合いや小ネタが随所に散りばめられていて、緊張と緩和のメリハリが絶妙です。潜入アクションとしての完成度の高さはもちろんですが、キャラクター同士の会話劇を聞いているだけでも面白い、稀有な作品群だと感じています。無線を使ったちょっとした小話やスタッフロール前後の演出まで、細部まで作り込まれているので、ぜひ隅々まで味わってほしいシリーズです。
よくある質問
ナンバリングを順番通りに全部遊ぶ必要がある?
必須ではありません。各作品はある程度独立して楽しめるように作られているので、気になった一本から始めて、面白ければ他の作品にも手を広げていくスタイルで十分です。
アクションが苦手でも楽しめる?
基本は見つからずに進むゲームなので、反射神経よりも状況判断や計画性が重要になります。難易度選択も用意されているタイトルが多く、アクションが得意でなくても物語を楽しむことは十分可能です。
物語が重そうで不安なんだけど?
核兵器や戦争、国家の陰謀といった重厚なテーマが扱われるのは事実ですが、随所に無線での軽妙な掛け合いやユーモラスな小ネタも用意されており、常に張り詰めた空気というわけではありません。シリアスとコミカルのバランスが絶妙なので、身構えすぎなくても大丈夫です。
どのハードで遊べる?
最新作の『メタルギアソリッド デルタ:スネークイーター』はPS5・Xbox Series X|S・PCに対応しています。『マスターコレクション Vol.1』『Vol.2』もそれぞれ現行機とPCで遊べるので、特別なレトロハードを用意しなくても、現行のゲーム機一台でシリーズの大部分に触れられるのは初心者にとって嬉しいポイントです。
まとめ
メタルギアシリーズは、時系列の複雑さから一見とっつきにくく感じるかもしれませんが、最新リメイクの『デルタ:スネークイーター』やマスターコレクションのおかげで、今まさに触れやすいタイミングを迎えています。ステルスゲームというジャンルの原点を体験できる貴重なシリーズなので、興味を持った方はぜひ触れてみてください。このブログでも、個別タイトルのレビューやキャラクター特集など、少しずつ関連記事を増やしていく予定です。まずは気軽に、最新リメイクから触れてみてください。きっと新しい発見があるはずです。
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