モンスターハンターライズ:サンブレイク レビュー ― 翔蟲アクションが生む縦横無尽の機動力

2021年に発売された「モンスターハンターライズ」と、その拡張版「サンブレイク」は、Nintendo Switchの携帯性を活かしたスピーディーな狩猟アクションとして人気を博した作品です。新アクション「翔蟲(かけりむし)」によって立体的な立ち回りが可能になり、それまでのモンハンとはひと味違うテンポの良さが魅力になっており、シリーズの中でも独自の立ち位置を確立しています。今回はこの「ライズ:サンブレイク」をレビューしていきます。

翔蟲アクションがもたらす自由な機動力

ライズ最大の特徴は、虫を使ったアクション「翔蟲」です。翔蟲を放って壁や地面に引っ掛けることで、空中への回避や急接近、崖の駆け上がりなどが自在に行えるようになり、フィールドを立体的に駆け回りながら戦う爽快感が生まれました。それまでのシリーズでは地上での立ち回りが中心でしたが、ライズでは縦方向の移動が戦術の幅を大きく広げており、モンスターの真上から急襲するような攻めも可能になっています。

相棒「オトモガルク」の存在

ライズでは、従来のオトモアイルーに加えて、狼型の新オトモ「オトモガルク」が仲間になります。ガルクに騎乗してフィールドを高速移動できるため、モンスターを追いかける際の機動力が大幅に向上しました。戦闘中もガルクに乗ったまま攻撃を繰り出せるため、移動と攻撃がシームレスに繋がる独特の爽快感があり、翔蟲アクションと合わせてライズらしいスピード感を生み出す重要な存在になっています。

拡張版「サンブレイク」で加わった新要素

サンブレイクでは、新たな拠点「エルガド」を中心に、より高難度の「傀異化」モンスターへの挑戦が追加されました。傀異化したモンスターは通常個体より攻撃的で耐久力も高く、専用の防衛戦「傀異討究クエスト」など、やり込み要素がさらに深化しています。新武器アクションの追加や、既存武器種の調整も行われており、本編をクリアした後も長く遊び続けられるボリュームに仕上がっています。

和風テイストの世界観とキャラクターデザイン

ライズは、日本の里をモチーフにした「カムラの里」を舞台にしており、これまでのシリーズと比べても和風テイストの強い世界観が特徴です。登場モンスターの中にも妖怪をモチーフにしたものが多く含まれており、狛犬のような見た目の「マガイマガド」や、鵺をモチーフにした「アマツマガツチ」など、和のデザインセンスが随所に光っています。こうした世界観の統一感も、ライズが多くのファンに愛される理由のひとつです。

アクセスしやすいテンポの良さ

ライズは1回の狩猟にかかる時間が比較的短めに調整されており、翔蟲による機動力の高さも相まって、サクサクとテンポ良く狩猟を進められるのが特徴です。仕事や学校の合間の短い時間でも1クエストを消化しやすく、Nintendo Switchの携帯モードであれば外出先でも気軽に遊べる手軽さもあります。じっくり腰を据えて遊ぶワールドとは対照的に、隙間時間を活用したい人にはライズの方が向いていると感じます。通勤・通学中の携帯モードでちょっとだけ狩りに出て、家に帰ってからじっくり装備を整える、といったメリハリのある遊び方ができるのも本作ならではの強みです。

看板モンスター「マガイマガド」の恐ろしさ

ライズを象徴するモンスターといえば、本編のラスボス格である「マガイマガド」です。爆炎を操り、幻惑効果のある紫色の炎で視界を狂わせてくる特殊な攻撃パターンは、それまでのシリーズにない独特の緊張感を生み出していました。画面全体が紫の炎に包まれる演出の派手さも相まって、初見のインパクトは非常に強烈です。狛犬のような凛々しい見た目とは裏腹に、狡猾で執拗な攻めを繰り出してくるギャップも印象的で、初見での苦戦をよく覚えているハンターも多いのではないでしょうか。狩猟を重ねるうちに紫炎の予備動作を見切れるようになってくると、序盤の理不尽さが一転して手応えのある攻略対象に感じられてくるのも面白いところです。

傀異錬成が広げる装備の可能性

サンブレイクで追加された「傀異錬成」システムでは、傀異化モンスターの素材を使って既存の防具にスキルを新たに追加したり、スロット数を増やしたりすることができます。これにより、序盤で手に入れた愛用の防具を最終盤まで使い続けることも可能になり、見た目のお気に入りを崩さずに性能を伸ばしていけるという、装備コレクションの自由度がぐっと広がりました。狙ったスキル構成を求めて何度も傀異化モンスターに挑む周回プレイは、ワールドの護石集めとはまた違った角度でのやり込み要素として多くのハンターを夢中にさせています。

操竜アクションで生まれる爽快な連携攻撃

ライズにも、前作ワールド:アイスボーンで好評だった「操竜」に相当するアクションが引き継がれており、翔蟲を活用してモンスターの体に飛びつき、一時的に操ることができます。操ったモンスターを別のモンスターにぶつけて大ダメージを与える演出は非常に爽快で、複数のモンスターが同時に登場する乱入クエストなどでは、この操竜をいかに活用するかが攻略の鍵を握ることも少なくありません。翔蟲というひとつのアクションが、移動・回避・攻撃・操竜と多方面で活躍する懐の深い設計になっている点も、本作のアクション性の高さを支えています。

操作に慣れるまでの壁

翔蟲アクションは非常に強力な反面、使いこなすにはある程度の慣れが必要で、初心者のうちは咄嗟の場面でうまく発動できずに被弾してしまうこともあります。とはいえチュートリアルや修行クエストが丁寧に用意されているため、繰り返し練習すればすぐに手に馴染んでくる作りになっており、一度コツを掴んでしまえば手放せなくなる中毒性の高いアクションだと感じます。練習を重ねて翔蟲を自在に使いこなせるようになったときの爽快感は、他のモンハン作品にはない本作ならではのご褒美だと言えるでしょう。

祭場クエストが生む季節ごとの賑わい

ライズシリーズでは、期間限定で開催される「祭場クエスト」も見逃せない要素です。特定の武器種縛りやハンディキャップ付きの特殊ルールで討伐タイムを競うイベントで、腕試しをしたいベテランハンターから、友達と一緒にワイワイ楽しみたいライトユーザーまで、幅広い層が同じ祭りに参加できるよう工夫されています。期間限定の専用装備や称号がもらえることも多く、定期的にゲームへ戻ってくるモチベーションを作ってくれる、運営継続タイトルらしい仕掛けだと感じます。発売から時間が経った今でもこうしたイベントが定期的に開催され続けているのは、シリーズを長く応援したいファンにとって嬉しいポイントです。

まとめ

「モンスターハンターライズ:サンブレイク」は、翔蟲によるスピーディーな機動力と、和風テイストの独特な世界観が組み合わさり、テンポよく狩猟を楽しみたい人にぴったりの作品です。携帯性を活かして隙間時間にサクッと遊べる手軽さも大きな魅力で、ワールドとはまた違ったベクトルの面白さを味わえます。まだ触れたことがない方は、ぜひ翔蟲を使った縦横無尽なアクションを体感してみてほしいと思います。Nintendo Switchのほか、後にSteamなど他プラットフォームにも展開されているので、自分にとって遊びやすい環境で、ぜひ一度手に取ってみてください。

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