フランスの新興スタジオSandfall Interactiveが手がけ、日本国内ではセガが発売を手がけたRPG『Clair Obscur: Expedition 33(クレア・オブスキュール:エクスペディション33)』。2025年4月の発売以来、口コミで評価が急上昇し、The Game Awards 2025では史上最多ノミネートを記録して9部門を受賞するという快挙を成し遂げました。この記事では、ネタバレを避けつつ「そもそもどんな作品なのか」「なぜこれほど評価されているのか」を、これから始める人向けに整理してみます。
物語の出発点 ― 「ペイントレス」と「遠征隊」
舞台となるのは、ベル・エポック期のフランスを思わせる幻想世界「ルミエール」。この世界には「ペイントレス」と呼ばれる謎の存在がいて、毎年巨大なモノリスに数字を書き記します。その数字と同じ年齢の人間は、その瞬間に塵となって消えてしまう「ゴミナージュ」という現象が起きるのです。物語開始時点でペイントレスが刻んだ数字は「33」。この運命に抗うべく結成されたのが、主人公たちが所属する「第33遠征隊」です。自分たちの命が消える前に、ペイントレスの謎を解き、この呪われた運命を断ち切ることができるのか――という、シリアスで切実な動機から物語が動き出します。この前提自体は発売前のトレイラーでも公開されている情報なので、これから始める人が知っていても問題ない範囲です。
バトルシステム ― ターン制とアクションのハイブリッド
この作品が高く評価されている大きな理由のひとつが、独自の戦闘システムです。基本はコマンド選択式のターン制バトルでありながら、敵の攻撃が来るタイミングでボタンを押してジャストパリィやドッジを行うことで被ダメージを大きく減らせる、いわゆるソウルライクのようなリアルタイム操作要素が組み込まれています。コマンドを選んで終わり、ではなく、防御側にも常に緊張感のあるアクションが求められるため、「見ているだけのターン制」になりがちな古典的JRPGとは一線を画す遊び心地になっています。伝統的なターン制RPGが好きな人にも、アクション性のある戦闘が好きな人にも刺さる、絶妙なバランス感覚が高評価の理由のひとつです。
ビジュアルと音楽 ― ベル・エポックの退廃美
グラフィック面では、19世紀末から20世紀初頭のフランス(ベル・エポック期)を思わせる、優美でありながらどこか退廃的な世界観が貫かれています。崩れかけた街並み、幻想的な光の表現、絵画的な質感のキャラクターデザインなど、ひとつひとつのビジュアルに強いこだわりが感じられます。音楽についても、フルオーケストラとボーカルを用いた壮大な劇伴が高く評価されており、シーンごとの感情の起伏を音楽が丁寧に後押ししてくれます。ストーリー、戦闘、ビジュアル、音楽のどれか一つが突出しているのではなく、すべてが高い水準でまとまっていることが、この作品が単なる話題作で終わらなかった理由だと感じています。
わずか30人規模のスタジオが成し遂げたこと
特筆すべきなのは、この規模のRPGを作り上げたSandfall Interactiveが、設立間もない小規模スタジオだったという点です。開発メンバーは30人ほどと言われており、大手パブリッシャーが何百人規模で作るようなタイトルとは異なる体制で制作されています。それにもかかわらず、The Game Awards 2025で年間最多ノミネートを記録し、最終的に9部門を受賞するという結果を残しました。「大規模スタジオでなければ大作は作れない」という空気に一石を投じた作品として、開発者コミュニティからの注目度も非常に高い一本です。
個人的に気になっているポイント
私自身も現在プレイを進めているところですが、序盤の時点ですでに「これは丁寧に作られている」と感じる場面が多くありました。特に、戦闘の緊張感とストーリーの重さがうまく噛み合っていて、次の展開が気になって手が止まらなくなる感覚があります。寄り道の要素も豊富にあるようなので、本筋を追いつつも、じっくり探索しながら進めていきたいと思っています。この記事では詳しいストーリー内容には触れませんでしたが、プレイが進んだら、ネタバレに配慮した形でキャラクターやバトルシステムの深掘り記事も書いていく予定です。
こんな人におすすめ
伝統的なターン制JRPGが好きな人はもちろん、ソウルライクのような緊張感のあるアクションが好きな人にもおすすめできる作品です。また、物語重視で腰を据えてRPGをじっくり楽しみたい人、絵画のような美しいビジュアルや壮大な音楽に浸りたい人にも強く刺さるはずです。逆に、ライトに数十分だけ遊びたい、というタイプのゲームではないので、ある程度まとまった時間を確保して物語にどっぷり浸かりたい人向けの一本と言えます。
どれくらい売れている?どれくらい話題?
発売33日で330万本、そして発売1周年を迎えた2026年4月時点では全世界累計800万本を突破しています。フランスの30人規模の新興スタジオが作った新規IPとしては異例のペースで、Metascoreも92点という高水準を記録しました。日本国内でもファミ通・4Gamer・電撃オンラインといった主要ゲームメディアがこぞってレビューや特集を組んでおり、「なぜここまで評価されているのか」を掘り下げる記事が数多く公開されています。ゼルダやファイナルファンタジーのような国民的知名度とは違いますが、コアなRPGファンの間では発売直後から「今年最大の話題作」として語られていた一本です。
よくある質問
対応プラットフォームは?
PS5、Xbox Series X|S、PC(Steamなど)に対応しています。発売時からXbox Game Passにも対応しており、加入していれば追加購入なしで遊べます。
日本語音声はある?
日本語字幕には対応していますが、日本語吹き替え音声は用意されていません。英語またはフランス語の音声を日本語字幕付きで楽しむ形になります。この点は好みが分かれるところですが、フランス語ボイスは世界観にかなりマッチしているという声も多いです。
クリアまでどれくらいかかる?
本筋を中心に進めた場合でも40時間前後、寄り道やサブ要素までしっかり楽しむと70時間を超えるプレイヤーも珍しくないようです。ボリュームとしてはかなり満足度の高い部類に入ります。
まとめ
『クレア・オブスキュール:エクスペディション33』は、小規模スタジオが作り上げたとは思えないほど完成度の高いRPGで、ターン制とリアルタイムアクションを融合させた戦闘、ベル・エポックを思わせる美しい世界観、そして重厚なストーリーが高い評価を集めています。The Game Awards 2025での9部門受賞、全世界800万本突破という結果が、その完成度を何より物語っています。このブログでも、プレイを進めながら少しずつ関連記事を増やしていく予定なので、気になった方はぜひ実際にプレイしてみてください。次に何が待っているのか、私自身も楽しみにしながら進めていきます。

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