CD Projekt REDが開発したオープンワールドRPG『サイバーパンク2077』は、2020年12月の発売当初こそ深刻な不具合で大きな批判を受けた作品だった。しかし発売から5年以上が経った今、度重なる大型アップデートと拡張パック「仮初めの自由」を経て、その評価は大きく様変わりしている。本稿では、PS5でプレイした前提でこの作品の魅力と気になる点を整理していく。
PS5だからこそ味わえる部分
PS5版最大の強みは、ネオンが渦まく、ナイトシティの視覚的な密度をハードの性能でしっかり受け止められることだ。動的な4K解像度スケーリングによって街並みのディテールが際立ち、レイトレーシングモードをオンにすると、局所的な光の反射が街全体に広がり一段と奥行きのある夜景を楽しめる。長時間の探索が前提のゲームだけに、ロード時間の短さも地味に効いてくる。超高速SSDのおかげで速射式に高速移動やファストトラベルを繰り返してもテンポが崩れにくい。
DualSenseの使い勝手も見逃せない。ハプティックフィードバックとアダプティブトリガーによって、武器の種類や近接・遠隔戦闘、車両の運転といった動作の違いが手元の感触として伝わってくる仕組みは、単なる映像的なリッチさだけでなく体感としての説得力を加えている。
良かった点
物語とキャラクターの作り込みは今なお本作最大の魅力だ。キアヌ・リーブスが演じるジョニー・シルヴァーハンドをはじめ、主人公Vを取り巻く人物たちの会話やクエストの分岐は、選択によって関係性が変化していく仕掛けが効いている。メインクエストだけでなく、サブクエストやギグにもしっかりした物語が用意されており、ナイトシティという都市そのものが一つの登場人物のように機能している点は他のオープンワールド作品と一線を画す。
キャラクタービルドの自由度も高く評価したい部分だ。ライフパスの選択や、戦闘・ハッキング・肉弾戦などのスキル振りによってプレイフィールが大きく変わるため、一度クリアした後でも別の遊び方を試したくなる。
気になった点
発売直後に比べれば安定性は大幅に改善されているものの、細かいバグや表示崩れが完全になくなったわけではない。会話中のテクスチャの乱れや、稀に発生する処理落ちなど、長時間プレイしていると気になる場面に遭遇することはある。
オープンワールドの設計についても賛否が分かれる部分だ。敵の強さがプレイヤーの進行度に合わせて変化する仕組みのため、サブコンテンツを消化しすぎると歯ごたえが薄れてしまい、逆に消化しないままメインを進めると足りない要素が出てくるという、バランス調整の難しさが残っている。NCPDの捜査系クエストのように、内容がパターン化していて繰り返すと単調に感じられるコンテンツがある点も指摘しておきたい。
総評
批評家評価はMetacriticで86点(Generally Favorable)、Steamの全期間レビューは「非常に好評」、直近のレビューは「圧倒的に好評」と、発売直後の混乱からは驚くほどの評価回復を遂げている。PS5版に関して言えば、パッチ1.5以降の最適化とハードの機能をフルに活かした演出により、「今から始めるならどのプラットフォームがいいか」と聞かれれば有力な選択肢になる出来に仕上がっている。物語重視でしっかり作り込まれた近未来アクションRPGを求めている人には、拡張パック「仮初めの自由」までまとめて楽しめるアルティメットエディションも含めて、安心して勧められる一本だ。

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